侍ジャパンの優勝&大谷選手の大会MVPで幕を閉じた2023WBC。
その出場のため、久しぶりに日本へ帰国した大谷選手の筋肉を見て、歓喜した人も多かったのではないでしょうか。
大谷の筋肉の太さエグい!
マンガのように盛り上がった筋肉
肩から腕にかけてが美しすぎる
体型と筋肉の美しさに、SNSを中心にファンが大いに盛り上がりをみせていました。
一見ボディビルダーのように見える大谷選手の肉体ですが、そこには二刀流として成功するための流儀が隠されています。
今回は、いまやメジャーのトップ選手となった大谷選手の肉体のすごさとトレーニングへの向き合い方を、他のアスリートたちの反応や批判された過去などを交えながら紹介していきます。
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世界の二刀流を支える肉体の進化
大谷選手はメジャーの舞台で結果を残すため、肉体を年々進化させてきました。
特に右肘のトミー・ジョン手術を受け、1年間バッターのみに専念した2019年頃から身体が一回り大きくなっているようです。
左が2017年(23歳)・右が2020年(26歳)
エグいトレーニング風景も紹介します。
こちら本人のInstagramから。225kgのデッドリフト!
大谷選手自身、取材などでたびたびトレーニングに対するストイックな姿勢について発言しています。
トレーニングも好きですし練習も好き。
今までできなかった重さが持てたり、動きだったりとかができるようになるだけでも励みになる。
けっして苦行ではなく、日々レベルアップする自分を楽しんでいるようですね。
アスリートたちからの反応
誰もが驚く大谷選手の肉体ですが、それは日本だけにとどまりません。
メジャーリーガーたちも驚愕する肉体
同じ舞台で戦うメジャーの選手も、大谷選手の身体を高く評価しています。
エンゼルスの同僚ジャレッド・ウォルシュ内野手は
多くの人に相談して今の体を作り上げたと思う。
この数年でデカくなったからね。ものすごいよ。とてつもない仕事量だ。
かなり練習熱心でなければ、こんなにうまくいってはいないだろう。
と、大谷選手の肉体を称賛。
また2009年のホームラン王、元メジャーリーガーのカルロス・ペーニャさんは
彼は野球のために完璧ボディを与えられている
と、大谷選手のフィジカルを表現しています。
他のスポーツのアスリートも唸らせる身体
さらに大谷選手の肉体は、野球以外の競技の選手たちからも注目を集めています。
特に、陸上の山縣亮太選手やバスケットボールの田臥勇太選手のように
大きな身体を、スピードやボディバランスと両立させている
という部分を絶賛している声が多く見られました。
代表して、北京五輪のリレーの銀メダリスト朝原宣治さんの声を紹介します。
普通あれだけ足が長いと、長い棒を振り回すような走りになりがちなんです。でも彼は末端を振り回すのではなく、体の中心から末端に力を伝えている。
体の一部分が強いのではなく、体全体がバランスよく強いんでしょうね。陸上でも、体が大きな選手は力が外に逃げてしまうと重たいだけになってしまいがち。でも大谷選手はそうなってないですもんね。
大谷選手の身体がただ大きいだけでなく、きちんとコントロールできるよう作り上げられていることがよくわかりますね。
ウエイトトレーニングの是非をめぐる批判の的に
今でこそ誰もが認める大きな身体とフィジカルを手に入れている大谷選手。
ただ、その体を大きくするトレーニングがかつて批判の対象になったことがありました。
体を大きくする必要はない!?
大谷選手の身体が大きくなり始めた2020年頃、元プロ野球選手の評論家が
あんな体を作っちゃだめだよ。プロレスじゃないんだから。野球に必要な体だけでいいんだよ。
体の大きな人はひざに負担がかかる。人工芝ですから、けがが多くなります。上半身ばかり鍛えてもダメですよ。
と大谷選手を名指しで批判し、トレーニングの方法に苦言を呈しました。
また球界のレジェンド、イチローさんのしなやかな身体を引き合いに出して、大谷選手の体づくりを批判する向きもありました。
これには、ケガのため2019年・2020年シーズンと大谷選手らしい成績を収められていなかったという背景があります。
批判を一蹴する活躍をみせる
トミー・ジョン手術の会見の時、大谷選手は
もう一度、一からやり直したい
と、決意を語っています。
そして、二刀流としてメジャーで1年間ケガなくシーズンを終えられるよう、リハビリと並行してみっちりと肉体改造を行ったそうです。
その結果
- 2021年はホームラン46本&ア・リーグMVP獲得
- 2022年はベーブ・ルース以来104年ぶりの2桁勝利&2桁本塁打
と、2年連続の異次元の活躍へとつなげます。
そして、自分への批判をすべて吹き飛ばしてしまいました。
体づくりへの批判が聞こえるなか、大谷選手はどのような意識でトレーニングに取り組んでいたのでしょうか?
肉体改造に対する大谷選手の流儀とは
メジャーでトップになるための体づくり
大谷選手がどのような意識で肉体改造に取り組んでいたのかがよくわかるインタビューを紹介します。
筋力がないとできない技術やメカニズムや動きがあるので。
技術をうまくするためのフィジカルだと思っています。
筋力をつければ野球がうまくなるなんてこともありませんから。
野球がうまくなるために必要なこととしてウエイトトレーニングを入れているだけ。
ですから体重が何kg増えたとか、体脂肪率が何%ということは、ボクはそこまで大した問題ではないと思っています。
どれだけ自分のパフォーマンスを高く発揮できる体をもっているかに重きを置いて実践しています。
あくまで目標は二刀流でメジャーのトップ選手になる。
そのために必要な肉体をつくるという意識が徹底されていますね。
もっとも大事なのはフィジカル
また大谷選手は、二刀流を続けるために必要なものは?という質問にこう答えています。
一番はフィジカルですかね。
投げるのも打つのも走るのもそうですけど、何も不安なく、毎試合全力でプレーできるフィジカルのレベルが整っているというのが一番かなと思います。
二刀流という誰もなし得なかった道を進む秘けつがフィジカルというのも、あの身体と今の活躍を見ると頷けますね。
二刀流として活躍するために必要な肉体
ホームランの裏にも驚異のフィジカル
2021年シーズンから、大谷選手はそれまでの地面と平行に振るスイングを捨て、ゴルフのようなアッパースイングにフォームを変えています。
これによってメジャーの投手の球威にも力負けせず、年間46本ものホームランを量産できるようになりました。
ただ、このアッパースイングには強靭な肉体が必要とされていて、プロの選手でもまず体がもたないそうです。
そのため日本では、アッパースイングを指導されることはありません。
そんなリスクの高いアッパースイングを可能にしているのが、驚異的なフィジカルを持つ大谷選手の肉体だと言われています。
知見に裏付けられた体の進化
今は昔と違い、トレーニングや栄養補給の考え方も進んでいます。
シーズン中にどれだけ負荷をかけてトレーニングするのか、技術を習得するための練習とどう連動させていくのか。
トレーニング・食事・練習・休息と、トータルでコーディネートして選手のパフォーマンス向上につなげていく方法が確立しています。
大谷選手の肉体も、昔のいわゆる「大きいだけ」の身体ではなく、さまざまな知見に基づいて作り上げられた「二刀流に必要な身体」と言えるでしょう。
30歳までに"再現"できる体をつくる
大谷選手は高校生の頃のインタビューでも
30歳までに体をつくって、体ができあがってから技術を身に付けたい
と語っていました。
あれだけの驚異的な活躍を見せながら、まだ体づくりの段階というのもすごいですね(笑)
高校生の時から『20代は体づくり・30代で技術』という考えを持っていた大谷選手。
ここで重要になってくるのが"再現性"です。
現在、技術面ではあらゆる映像やデータが揃っていて「見る」ことはできます。
ただ、それを再現する体がないと意味がない。
大谷選手にはやりたい動きや習得したいスキルがごまんとあり、それを再現するための体を今作り上げているということでしょう。
大谷選手の中では、体づくりはまだ完成していないし、目指す技術もまだ身につけていない段階。
30歳を迎えて体が完成したうえで、どんな技術を見せてくれるのか今から楽しみですね。
まとめ
大谷選手の筋肉やトレーニングの取り組み方について紹介してきましたが、いかがだったでしょうか?
大谷選手の筋肉美をざっくりまとめると…
- ただ大きいだけでなく、二刀流として活躍するために必要なものであること
- メジャーリーガーや他競技のアスリートからも絶賛されていること
- 批判も受けたが、専門的な知見に基づく積み上げであること
- 30歳以降、スキルを身につけるための土台になるものであること
などが見えてきましたね。
まだまだ進化の過程であると、本人も発言している大谷選手。
これからも、その二刀流のために作り上げられた肉体でどんな活躍を見せてくれるのか、目が離せないですね。
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